結婚式の見積もりについて⑤(式場特典や割引率を上げる方法とは)
ブライダルフェアの最後のほうで出していただく初回見積もり。
なるべくなら、本来の挙式披露宴に近い形で出していただいた方がいいよ~という話をずっとしてきました。
しかし、ここでちょっと疑問。
本来の形に近い見積もりを出してもらうとは言っても、比較するいくつかの式場さんへの要望は全く同じ。
同じ条件で色んな式場に見積もりを出してもらっても、そのまま要望に沿った金額が上乗せされるだけで、結局式場同士の違いってわからないんじゃない?
もう少し付け加えて言うと、一見無駄かもしれないと思ってしまう演出や、削るかもしれない内容をわざわざ組み込んで、見積もり金額をアップする必要って何?
当然の謎ですよね。
結婚式をする側としては、「結婚式では莫大なお金がかかる」という認識が多少はあるとはいっても、初めて見積もり額を出していただき、それを見て到底手が届かないとギョっとするよりは、あぁこれなら何とかやりくりしてできるかもしれないなという安心感を得たいって思うじゃないですか。
つまり、客のあたくし達は、心のどこかで「安い見積もり金額」を期待してしまうということです。
でもね、前も言ったかもしれませんが、やはりその一時の安心感を得たいという考え自体が間違っています。
「やりたいことをどんどん上げていったら追加料金が加算されて高くなってる」のではなく「結婚式自体がもともと高い」んです。
例えば同じ400万円でも、初めから申告された400万円と、250万円から数ヶ月かけて少しずつ上がってきた400万円って印象が全然違うと思うんですよね。
「見積もり金額は400万円です。見積もりどおり400万円になりましたので、400万円を払ってください」
「見積もり金額は250万円です。でも、あなたたちの要望を叶えるために金額が加算されて400万円になりました。400万払ってください」
払う金額は同じなのにね、見積もりを出してもらう時と、実際に支払う時の感覚って違ってくるでしょう?はじめから400万払えって言われるとドン引きしちゃうのに、少しずつ金額が上がっていくと、実際に支払う時は同じ金額でも仕方ないよねぇって受け入れちゃうことってありませんか??
・・・・かなり極端な例ですが
ただ、式場側としては、その心理を上手く利用したいと思っています。
式場側は、初回の見積もり金額を出す時点で、到底手の届かないような高額見積もりが出てしまうと、客がドン引きしてしまうということを知っています。
特に、フェアに来るカップルは、まだ式場決定に至っていない為(つまり契約をしていない為)貰った見積書というのはあらゆる式場を比較するための、判断材料として重要な要素になる事を知っています。
色々な式場のフェアに参加すれば、その時は「あれもいいな、これもいいな」という夢の世界に浸れる事でしょうが、家に帰ったら皆さんテーブルを囲み、あらゆる式場から頂いた見積書とにらめっこすることになるでしょう。
見積書を比較されたその時、他の式場よりも「いい印象」を与える為には、式場側としても初回見積もり金額は、なるべく安価にしたいと思っているのです。
ただ、もちろん嘘の金額を書くわけにはいきませんよね?
値段を安くする為(見積もりの印象を良くする為)には、結果的に「言葉足らず」の見積書を作るしかない。ということなんです。
式場側からすれば、料金を上乗せしていくというのは後から(契約後)にすればいいわけであって、大事な事は客に「第一印象」を良くしてもらうという。
初回から、なるべく本来の近い要望を加えた「生きた見積もり」・・と言わせて下さい。高い金額で見積もりを出してもらう必要があるのはこういう理由があるのです。
式場側がなるべく初回時には明るみにしたくない「加算料金」の部分を引きずり出すということですね。
なぜなら、この「加算料金」の部分こそが他の式場と見比べる為の要点になりやすい、言い換えると料金に差が生まれやすいということです。
細かく内訳を出せば出すほど、式場によって個性?というと言い方は変ですが式場により特徴があることがわかります。
他の式場じゃサービスなのに、ここじゃ高額なんだ・・・とか、会場料金も全然違う・・・とか、普段じゃ見えにくい部分が出てきやすくなるということですね。
意外と変なところで料金が加算される事もありますし、それは式場によって全然違う部分だったりします。
こういうカラクリを知っていると、あたくし達客側としては「安くしてほしい心理」を逆手に取る事ができます。
繰り返すようですが、式場側の気持ちとしては、他の式場さんよりいい印象を与えたいが為に「なるべく安い見積もり」を出したがっています。
なので、初回の見積もりが高額というのは式場側としても本意では無いわけですね。
そういう理由もあり、初回見積もり額が高額であった方が、式場特典としての割引率が普段より良くなりやすくなる事があります。
式場側としては、客の第一印象を「高い!無理!」と思わせてしまう事を何より恐れています。
しかし、初回の見積もりを出す時点で客からアラ探しのような事をされてしまうと、当然加算料金を足し、見積もり総額は高くならざるをえない状態になります。競争社会の中、それでも他の式場と比べて(あくまでも見積書の中で)良い印象を与える為には「特典」を大幅に付けるしか無いという事になりますね。式場側としてはもはや苦肉の策とでも言いましょうか。
本契約後よりは、契約する前の時点の方が、割引交渉や特典を付けるなどのサービスは充実しているし、式場側も乗っかってきやすくなります。
つまり初回見積もりを出してもらうシーンこそが、最も式場側が割引やサービスを付けてもらいやすくなる!と言い換えてもいいかもしれません。
その点、元々の見積もり額が高い方が尚、式場側としても思い切りサービスしてくれる可能性が高いという事になります。
いかがですか?
難しいことを沢山言ったかもしれませんが、式場を選ぶ皆さんが損をする事がないように大事なポイントをお話しました。
見た目だけに惑わされず、しっかり先見の目を持って式場選びを頑張ってくださいね。
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