結婚式を行う意味(縁を結ぶ責任と覚悟)
実弟の結婚式が無事に終わりました。
遠方での結婚式だった為、臨月後期のあたくしは残念ながら参加することはできませんでしたが、写真や映像を後で見せてもらい、彼らの幸せそうな姿を見てとりあえずは満足です。
3人しかいない兄弟のうち、自分を含め3回しか無いであろうと思われる結婚式の大事な1回に参加出来なかったというのは自分の都合とはいえ何とも悔やまれる話です。できればこの親族写真の中に自分も入りたかったなぁ。。
あたくしの代わりに一人で出席してくれた旦那君には本当に感謝感謝。頭が下がる思いです。。新婚故、うちの親族ともまだまだ壁があるにも関わらず、あたくしの後ろ盾も無く一人で「新郎兄」の役割を全うしてくれた上、遠方にも関わらず飛行機でとんぼ帰りしてくれて、さぞ大変だったんだろうな。。
学生時代から何かとお金に恵まれなかった弟ですが、聞けば今回結婚式場に支払った総額はおよそ450万。自分達を含めても参加者70名程度の小規模の式だったらしく、ご祝儀をかき集めても完全なる赤字です。。
・・・まぁ実際にこの現実を目の当たりにしたのは今からおよそ3ヶ月位前なので、今は腹をくくっていることでしょうが、当時、彼が悩んでいる時にこんなことを言っていたのを思い出しました。
「450万かけて結婚式するのと、高級車買うのってどっちがいいと思う?」
彼女の意向で結婚式をする事は決まっていたし了承していた。仕事が忙しい彼は彼女に全て結婚式関係のプロデュースを任せていた為、具体的な見積りなどは後から知ってかなり驚いたそうですが(これは彼にも問題がありそうですが)、正直はじめは結婚式を行うこと自体あまり乗り気では無かったとのこと。そこまで時間とお金をかけてその日1日を迎えることへの意味を見出せなかったそうです。今から何かと物入りになるし、それならば同じ金額をかけて、これからの生活に役立つ物を購入したり、今後の為に貯金した方がまだメリットがあるのではないか?と、言いたかったのかもしれません。昔から口下手な上、人の顔色を伺いながら言葉を選んでいた彼ですから、あまり自分の気持ちを表現したり、露呈する事がほとんど無かったのであたくしの解釈も定かでは無いのですが。
それでも「彼女がそれを望むなら・・・」という気持ちで目をつぶった、というのが本音のようです。彼女的にはちょっと微妙な気もしますが、弟が言っている事は分からなくはありません。。
あたくしの個人的な見解からすると、「結婚式を行う理由はあります」
まぁ・・・あたくしなら時間もお金も納得する形で掛けるけどね。正直彼らの結婚準備は下手くそで突っ込みどころ満載だったし、お金も時間ももう少し工夫できる要素がいっぱ・・・(自重)
ゴ・・・ゴホン
とりあえずその時、あたくしは弟にこう言いました。
「高級車はそのうち買い換えるけど、結婚式の思い出はその時しかできないからねぇ」
彼女の肩を持つつもりで言ったのですが、弟はあまり納得していませんでした。そりゃそうでしょう。ただの思い出作りであれば別に今すぐする必要はないし、籍を入れた数年後にもお金も時間も余裕ができた頃にすればいいやん、実際そういうふうにしてるカップルだって山ほどいるしって思ったんだろうね。うん、その気持もよくわかる。
でもね、結婚式ってただの思い出作りだったり、昔からのしきたりだけじゃないのよ。もしもそんな理由で続いた風習であれば、この不況の時代と共に廃れて行ったに違いない。
このブログで何度も言っているように、結婚式というのは「一家と一家が重なる」ということです。今まで縁もゆかりもなかった人たちが、新郎新婦の都合で「親族」になる。つまり「縁」を持つということになります。
新郎新婦本人達はまだ選択の余地があるのですが、自分たちの両親を含め、親族達はその縁を選ぶことはできません。自分たちの意向に関係なく、つながりを持たなければならなくなる、ということです。
・・・まぁこのように言ってしまうのは大げさな気もしますし、まるで悪いことのような聞こえ方になってしまいますが、少なくとも上記した事は真実。あたくしは新郎新婦はその「縁」を結んだ責任を取る必要がある、と考えるのです。。
そういうお披露目の場所が「結婚式」及び「披露宴」です。
私はこの人を伴侶として選んだよ。この人はこういう人だよ、こういう家庭で育ったよ、今までこういう生活をしていたよ、この人の周りにはこんなにも沢山の大切な人がいるよ、そして、大事な親族の中にこれからこの人及びその周りにいる人が参加するよ、みなさんどうぞこれからもよろしくね!
ということです。わかりやすくいえば。
結婚式ほど自分にとって縁がある人達が集まってくれるシーンなんて後にも先にもありません。また、そういうわかりやすい紹介ができる事なんて、結婚式以外ではなかなかありえません。沢山の人の縁を結び、運命を変えるという重要な役割を果たす為に「結婚式」を行うという理由は十分にあると言えるでしょう。
もう一つ、結婚式をするという大事な意味があります。
それは「覚悟」です。
自分と一生を添い遂げる人を、自分にとって大事な人達に紹介する、つまり「この人を選んだよ」という事を自分たち以外の周りの人間に証人になってもらうという覚悟。
籍を入れるというだけなら意外と簡単だし、紙切れ一枚で済む話です。(婚姻届の出し方という記事を過去に書きましたのでごらんください。)
逆に言えば、籍を抜くことも同じくらい簡単です。紙切れ一枚で済みます。
しかし、結婚式を行うことで沢山の人達に縁を認めてもらうと・・・そう簡単に縁を切ることなんてできないですよね?証人側からすれば「あの誓いはなんだったの?」ということになります。
結婚式を行うことで自分たちの覚悟を見てもらい、認めてもらうと同時に、お互いに枷を掛け合うと言えば感じ悪いですが、これからこの人と一生を添い遂げるという責任を背負う、また、客観的にその場に居合わせた人達が居るということが自分たちにとっても戒めになります。
その誓いの重さを良いか悪いかと取るのはその新郎新婦次第なのですが、結婚式を行うことで、自分たちの心持ちというかその「覚悟」を固めることができれば、それだけで結婚式を行う理由は十分にあると思います。
そういう心情というものは形から入らないとなかなか得難いものです。あたくしからすれば、そういった大切な日をお金と時間をかけることで得られるのであれば、逆にありがたいなと思うべきなんじゃないか、と思っちゃうんですよね。
「結婚式を行う意味」は何だろう・・・
それぞれのカップルによって理由は様々あるでしょうが、少なくともあたくしは結婚式を行った事に後悔はしていません。何度も行う必要は無いでしょうけど(破産しちゃうし)、結局それも自己満足かもしれませんが、少なくとも自分達の中では時間とお金と手間をかけて結婚式を行った意味はきちんと満たせたと思っています。
同じ心情を得たのかどうか定かではないのですが、無事、滞りなく結婚式を終えた弟は現在、「結婚式してよかったなぁ」と言っていますので、結婚式を行ったことで何かを見出したのでしょう。おそらく。
結婚式を行う理由というのは、自分たちにとって利益、不利益ではなく、もっと心の内面のどこかにあるんじゃないかな、と思います。・・・まぁ結婚して一年も経っていない今の時点じゃあたくしもよくわかりません(ペーペーなもんで)
数年後、旦那君と一緒に年を取った後・・・その理由がはっきり分かった時、お互いに「よかったねー」って言い合うことができれば、それが一番いいかな。。とも思っています。
コメント
彼氏が婚姻届だけでいいと言われて、男の人の意見に従うのがいいのかなと思い悩んでましたが、やはり結婚式は大切だと思うので、ちゃんと話し合って決めて行きたいと思います。
とても参考になりました。ありがとうございました。
れふあさん
コメントありがとうございます。男性側としては結婚式自体興味のないと言われる方が多いです。(うちの旦那氏もそうでした。)やはり、新婦が望むなら、家族が喜ぶなら・・という感じで了承している新郎さんも多いようです。
結婚式をするかしないか、というのは、意外と新婦さんの采配で決まるみたいですので、ぜひ頑張ってください。。
来年挙式予定です。私はもともと挙式に憧れもなくするなら2人か親兄弟だけで簡単に・・・と思っていました。
式場を数件下見に行き、友人の挙式のビデオを見せてもらったりしましたが、どうしても挙式をする意味が、見出せずに悶々としていました。彼の方が挙式に一生懸命であれこれと考えていて私はどんどん冷めていっています。
でもhanappyさんのブログを見て、涙がでました。
ほんとにそうだなぁと思いました。
結婚式ってほんとに時間もお金もかかって大変だけど、こういう意味があるんだなって思うと、やってみたくなりました。
これからは、もう少し前向きに楽しんで準備をすることができそうです。 ありがとうございました。
sumaさん
ご婚約おめでとうございます( ´ ▽ ` )ノsumaさんの大切な人たちが自分の為に集まり、喜んでくれているのを感じられる時、私は本当に結婚式を行う意味が見出せた気がしました。沢山時間をかけて心を整えてくださいね。