装花の質を下げずに節約をする方法(会場装花を節約したい④)
前回の続きです。 ⇒会場装花を節約したい③
前回は式場の雰囲気を決定づける「会場装飾」について、主に会場装花の節約方法についてお話をしました。今回は、花材そのもののクオリティを下げずに会場装飾を節約する方法について書きますね。
安っぽい花ばかりで構成された会場装花ばかりを用意すれば、どんなにボリューム感を出したとしても、ケチッたんだろうなというのは分かる人には分かります。「招待客に節約している事がバレちゃう・バレやすい」という事にどうしても躊躇してしまう新郎新婦さんは多いと思います。そこで、花材そのものはケチらず豪勢に準備し、その使い方・見せ方を工夫することによって節約する方法に切り替えてみましょう。
むやみに卓を分けない・増やさない
例えば円卓の場合、大抵ゲストテーブル装花として準備されるものは、各卓毎にそれぞれ1つずつ(1作品ずつ)用意されている事が殆どです。そうなると、当然「卓数」が多ければ多いほどゲストテーブル装花の数も必然的に増えることになります。
例をあげてみますと、ゲストテーブル装花を頑張って節約して一卓「4000円」で準備できたとしましょう。ゲスト卓が12卓分あったとしますと、4000円×12で、48000円必要になります。
1つの円卓には、大抵同じ関係の友人やら会社関係やら、親族やらを集めて席を構成する事が多いのですが、それによっては本来であれば1卓6~8人用のテーブルにもかかわらず、1卓4人など極端に少なくなるテーブルも出てくることがあります。そうでなくても挙式2週間前などに突然出席できなくなってしまったというキャンセルを申し出る人も実際はよくある話であり、実際に考えていた構成から人数だけ減らすと、テーブル卓数は多いのに座る招待客が歯抜け状態になっている、という事態になったという事も少なくありません。
ゲスト卓を仮に12卓から10卓に減らすとしますと、4000円×10で、40000円、ゲストテーブル装花のグレードを5000円に上げたとしても、5000円と、グレードを上げたにもかかわらず12卓用意する場合とさほど値段の差が生じません。
ゲストテーブル装花の料金を節約するためには、「装花を構成する花剤自体の質を下げる」、もしくは「ゲストテーブル卓を減らす」かどちらかになります。前回もお話したように、ゲストテーブル装花というのは、会場装花を考える上で一番手を抜けない場所だとあたくしは考えます。
花材の質を落として節約することを考えるよりは、多少テーブルに付くゲストの数を増やし、『卓数』を減らす、という手段の方が会場全体の見栄えを落とさずして節約をするという意味では良いのではないか、と考えます。
実際の所、あたくしたちの結婚式では「新郎友人」の席を2卓分準備していたのですが、出席予定だった方々の中で挙式直前2週間前に4人のキャンセルが出てしまいました。なかば無理矢理だったのですが、2卓分準備していた「新郎友人卓」を1つにまとめてしまいました。
結局「新郎友人席」は同じ卓にも関わらず、あまり交流が無い人達でまとめてしまった為、正直披露宴が始まる前まではかなり心配だったのですが、それはそれなりに楽しんでくださったようでした。そこで新しい友情が芽生えたりしてね。結果オーライです(笑)
同時にキャンセルが出た「新婦親族卓」も2卓分用意していた所を1卓にまとめましたので、結果的に2卓分のゲストテーブル装花が節約できたことになります。
まぁ、ここはゲストの顔ぶれを見ながら決めてください。いくら節約したいからといっても8人がけの席で無理矢理10人座らせるという事も感心できませんよね。。あくまで招待客には「狭い」とか「雰囲気悪い」とか不快な気持ちを与えてはいけない、ということは大前提なので、そこはテーブルの具合を見ながら決められても良いと思います。
高砂はなるべく小さく
高砂のテーブルが必要以上に大きかったり、やたら横広だったりすることがありますが、高砂に用意されるメインテーブル装花というのは、基本、高砂の大きさに比例して準備されることが多いです。メインテーブルの表側(招待客にみえる側の方です)の縁を完全に装花で埋め尽くす状態で飾られる場合が多いので、高砂が大きければ大きいほど、必然的にメインテーブルに準備される装花も量を増やさなければならなくなります。
それならば、高砂自体の大きさ(広さ)が小さければ小さいほど、同じ値段でメイン装花を準備する際は花材自体のクオリティも高くすることができるし、クオリティを上げる必要がなければ節約にもなります。
極端に小さくしたほうがいいというわけではありませんが、高砂は新郎新婦2人しか座らないわけですので、会場の端から端までテーブルが横広くある必要はありませんよね?
もしも、テーブルを狭くすることによってメインテーブルのサイドがぽっかりと空いてしまい、華やかさに欠けるという場合は、何らかの方法でスペースを埋めるようにしましょう。
手っ取り早いのは、「余興用のスペース」として確保する事。ピアノなどを使用する場合はこのスペースに持ってきても良いと思います。
結婚お祝いを事前にプレゼントされた物を紹介する、というスペースとして利用しても良いと思います。別にテーブルを準備してもらい、頂いた品を一つづつ飾り、「会場装飾」の一つにしてしまう、ということです。それだけだと何だか寂しいのであれば、入り口に準備しておいたウエルカムボードを運んでもらったり、+αで生花以外の装飾を使用したり(風船とか)で飾ればそれなりに華やかには見えると思います。
手作りしたリングピローなどを飾るのも良いですよね。大抵は挙式が終了したらお役御免になってしまい、せっかく可愛く準備したのに終了後は陽の目を浴びなくなってしまいますので、ここぞとばかりに飾って、みなさんにお披露目しても良いと思います。
また、最近では「飾れるプチギフト」という物も流行っています。プチギフトというのは一般的には「お見送りギフト」として招待客がお帰りになる際、新郎新婦がお見送りの時にひとりずつ手渡しするプレゼントなのですが、そのプチギフト自体が「装飾」になっている物がある、ということです。ウエルカムボードを併用していたり、ケーキ型になっていたりするものです。
言葉じゃ説明しにくいので、実際にごらんください。
かわいいですよね♪ こういった装飾用として準備されたお見送りギフトなどを、装花の代わりとし、高砂に飾っておくという方法も取れます。後はお見送りの際に係の人に入り口まで運んでもらえばいいわけですから。
こういった装飾用プチギフトというのは他にも色々な種類がありますので、式場の雰囲気にマッチしたものを選んで会場装飾にできれば、一石二鳥になります。
参考までに紹介しておきます。 ⇒プチギフトいろいろ
一つのお花で何役もこなす!一石二鳥作戦
さっきのプチギフト作戦と同じような方法なのですが、もともと会場装花として用意していた物を、プレゼント品としてリサイクルするという方法です。
一番わかり易い方法といえば・・・メインテーブル装花を「両親への花束」としてリサイクルする!というのはいかがでしょうか。メインテーブル装花を準備する段階で、もともと花束の状態として用意しておく、もしくは披露宴の途中でスタッフさんに花束の形にしてもらう。もしくは「鉢」の状態でメインテーブルの会場装花を作り、両親へのプレゼントは「鉢植えの花」としてプレゼントする。ということです。
両親への花束贈呈のシーンは、大抵披露宴の終盤ですので、お手紙を読んだ後はそのまま花束贈呈、挨拶をして退場ということになり、新郎新婦は高砂に戻ることなんてそう無いわけです。招待客の視線も完全に後ろ側(両親が立っている入口側)になってしまうので、その時点で高砂席が華やかである必要はすでにありませんよね。
この方法に何となく躊躇される方は、「受付」に準備したお花をリサイクルして両親への花束に使っちゃっても良いと思います。受付は通過してしまえばもう用済みになりますので、せっかくお金をかけて準備した受付用アレンジ花もお役御免になります。
花束としてリサイクルする事を考えれば・・・メインテーブルや受付などに飾られる装花も多少豪華にしても無駄にはなりませんよね。「両親への花束」を別に準備しない代わりに必要な箇所での装花のグレードを上げる事ができます。
また、両親への花束に限ったことではありません。
ブーケトスとかブーケプルーズなど行う場合は、「投げる専用のミニブーケ」を別に発注しなければならなくなりますよね?また、サプライズプレゼントなどにゲストに花束を贈呈する、など、「花束」は演出の際に何かと役に立つアイテムの一つです。
あたくしはブーケトスや、ブーケプルーズなどの余興は行わなかった為、結局この方法は使わなかったのですが、おそらくあたくしがもしもこれらの余興を行うのであれば、「受付用」に準備した装花を「ミニブーケ」としてリサイクルしたと思います。お役御免になったお花達は、最終的に「演出」として再利用されるということですね。どうせ最後は誰かの手に渡るものですから、それを演出として取り入れる事により、貰った側も嬉しいし、必要経費まで節約できます。まさに一石二鳥!
会場装花は、最近では最終的にゲストへのプレゼントとして小さな花束にしてもって帰っていただく事が多いので、もともと飾られたお花を花束やギフト用にアレンジしなおすという事はスタッフさん達にとってもそう手間ではありません。
もちろん、そういった方法(リサイクル)を取るということを前提にしたお花は、お花やさんとの打ち合わせの際にみっちりやっておく必要がありますが。うまいこと利用することができれば、数万円の節約が可能になります。これは検討しない手はありませんね!!
・・・・せこいですか?
でも、花材そのもののクオリティを下げるよりは、これらの方法を取った方が意外とと招待客にはケチってるという事がバレないと思うんですけど。。
節約できた分だけ、花材そのもののクオリティを上げれば、なんとも豪勢な会場装飾になるんじゃないでしょうかね?結果的にはその方が華やかにもなるし、あたくし的にはお得な気がするんですけど。
・・・まぁ、これらの方法を全部実践するのは難しいかもしれません。式場スタッフさんの協力は不可欠になりますし、式場の構成的に不可能な内容もあると思いますので。
この中での1つでも活用できれば、この記事で何か参考にしてくれる人がいればそれであたくしは満足です。
何かとお金がかかる会場装飾ですが、後悔の無いよう、みなさん頑張って検討してくださいね。
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