結納品の意味と読み方(略式結納の3品、5品とは何か)

今日は結納品の意味と読み方についてです。

結納飾りと一言で言っても、その飾りそのものが地域によって違います。用意するものだけでなく、読み方が違ったり難しかったり、よく略式で「3品」「5品」とか言うけど、なにを省略すればいいんだろう、何を省略してはいけないんだろうと疑問になったりしますよね。

結納品は、地域や家庭によって、風習が有り、贈るものやそれに込められた意味が様々ですので、とりあえず今回は、全国の結納品に共通するといわれる結納7品といわれるものを中心に書いていきます。

結納品7品の意味と読み方

熨斗(のし)

「のしあわび」とも言い、もともとはあわびをいぶして、乾燥させ、薄く伸ばした保存食だったそうです。あわびは今でも高価な食材ですが、やはり昔も貴重な食材であり、大変高価なもので、おめでたい時に贈り物とされていたと言われています。あわびには不老長寿を象徴されています。

とはいえ、今では包みの中にあわびを入れるわけではなく、黄色の布的な物が入っている形だけのものが多いらしいです。実際に干したアワビが入っている所もありますが、食用として加工されているわけではないので食べられません。

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末広(すえひろ)

一対二本の純白の扇子です。扇子には「末広がり、繁栄する」という意味があり、一家の繁栄の願いが込められているそうです。

純潔・潔白・純真無垢を示し、純白のものが包みに入れてあります。

これが熨斗と末広ですね。二つとも綺麗な包みとお飾りが添えられています。

帯地料(おびじりょう)御帯料(おんおびりょう)小袖料(こそでりょう)

全て同じ意味で、いわゆる結納金を包んだものの事です。昔は花嫁衣裳として、着物の帯や小袖を実際に贈っていたことが、名前の由来となっていますが、時代と共に「花嫁衣裳をこのお金でご用意ください」の意味を込めて現金を包んでお渡しするようになったようです。

地域により読み方が違いまして、京都では「帯地料」、大阪では「小袖料」、関東では「御帯料」と書くことが多いとのこと、とはいえ今の時代、そのような決まりごとがあるわけではないようですので悩んだら帯地料で良いと思います。
関西式では松飾りの下に置く場合が多いそうです。

さすがに大金が入りますので100均の封筒というわけにはいきませんね。結納金専用の包みはお飾りも立派です。

家内喜多留料・柳樽料(やなぎだるりょう)

起源は祝い酒を持参したことから言われていますが、今では「酒料」として現金を別に包んでお渡ししています。

関西式では竹飾りの下に置くことが多いです。九州地方では清酒そのものを飾るケースもあるそうです。これを「角樽」と言います。

松魚料(しょうぎょうりょう)

意味合いとしては柳樽料と同じであり、「食事料」として現金を包みます。関西式では梅飾りの下に置く事が多いです。関東、東北などでは勝男節(かつおぶし)といい、鰹節を飾るケースもあります。鰹節は逞しい男性の象徴として贈る品であり、保存食として実際に食べられる物を贈ります。九州では生鯛など現物の魚を贈る場合もあります。

ちなみに、結納金、柳樽料、松魚料と3つの袋にお金を分け入れるのですが、どのような割合で金額を決めていけばいいのか悩まれると思います。

よく言われているのが、結納金の1割を 7:3に分けて、7を柳樽料に、3を松魚料にする、ということです。

例えば結納金が100万円なら、柳樽料を7万円、松魚料を3万円にするということですね。

そんなに予算が無い場合は、結納金の金額にかかわらず柳樽料・松魚料それぞれ1万円以上は入れたほうが良いと思われます。また、柳樽料と松魚料を合体させ「酒肴料(しゅこうりょう)」として1つにまとめるケースもあります。

寿留女(するめ)

するめイカの干物のことです。するめは長期保存ができることから「末永く幸せが続く」噛めば噛むほど味がでるということから「味のある仲良し夫婦になる」という説があります。お金の事を「お足」と読むことから足の多いイカは縁起が良いとする説もあるそうです。もちろん実際に食べられるものです。

子生婦 (こんぶ)

昆布の事です。昆布は強力な生命力、繁殖力があるところから子宝に恵まれるようにと、子孫繁栄を願って贈られるものです。また 「よろこぶ」 の 「こぶ」と通じるところから縁起が良いものされており、結納に使われるようになったそうです。こちらも当然食べられます。

そもそも、結納に昆布やスルメをいただいたら、以前は親戚などに披露をして、お裾分けとして配っていたと聞きます。まぁ今や配るほど大量に頂くということは無くなっていますが、 披露をしない場合は台だけ残してなるべく早く食べた方が良いようです。

友白髪(ともしらが)

白い麻糸の束のことです。白髪になるまで夫婦共にしよう、という長寿の願いと、麻糸のように強い絆で結ばれるようにとの願いを込めて贈られるそうです。

これが結納7品です(柳樽料と松魚料はセットと考えてください)。とはいえ、地域によっては色々品目や数は違いますので、それぞれの地域で必要な物を用意されれば良いと思います。

この他、「結美和」と呼ばれるいわゆる婚約指輪だったり、「高砂人形」というおじいさんおばあさんの人形などを加えたりします。お茶を贈る地方もあれば、それを不吉だという所もありますので、飾るものが地域によって違うというのはなかなか難しいですね。

それを全て、「目録」といういわゆる明細書に書き留めた物を一緒に添えて贈ります。

ちなみに、略式の場合の3品目、5品目とは何か

3品目は「熨斗・末広・結納金」 または「熨斗・末広・結美和」の3つのことです。

5品目は「熨斗 ・ 末広 ・ 結納金 ・ 柳樽料 ・ 松魚料」 または 「熨斗 ・ 末広 ・ 結納金 ・ 指輪 ・ 酒肴料」 または 「熨斗 ・ 末広 ・ 結納金 ・ 子生婦 ・ 寿留女」など

基本の略式結納3品目に加えたものになりますが、これじゃないとダメといった決まりは無いようです。

地域別結納飾り(関東式、関西式、九州式の結納飾りの違い)

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